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トータルサービス事件 – 4 :当事者(原告)の主張

3 当事者の主張
(1) 争点(1)ア (不法行為の成否)について
(原告の主張)
ア 被告は,本件浴槽工事代金の支払いを免れるために,本件浴槽工事の発注者は原告補助参加人であると装い,原告に本件浴槽工事を施工させた。
すなわち,被告は,本件物件のエプロン部分及びカウンター部分を含む浴槽のコーティング工事を原告補助参加人から請け負っていたにもかかわらず,被告の従業員であるT (以下「T」という)は,平成22年10月20日ころ,原告の従業員であるN (以下「N」という。)に対し,本件物件の浴槽コーティング工事を依頼した上,発注者は原告補助参加人となる予定であり,見積書は原告補助参加人宛てに出して欲しいと述べた。それを受けたNが本件物件の改修工事の現場事務所(以下「本件現場事務所」という。)に見積書(甲2,3)を持参すると,Tは,原告補助参加人の従業員であるU (以下「U」という。)の指示であるとして,1基当たりの代金の減額を求めた。さらに,Tは,同月23日に原告が本件物件の浴槽130基分のコーティング工事を引き受ける際に,Nに対し,発注者は原告補助参加人である,工事着工確認書は原告補助参加人宛で作成し,本件現場事務所に出してほしい,これについてはUからの了解を得ていると述べた(甲4,6)。
また,原告が同月31日に71基分を完成させたところで,被告は,Tを通じて,原告に対し,残りの59基分に加えて11基分を追加発注し,さらに,同年11月8日ころに43基分,同月25日ころに25基分の浴槽コーティング工事,同月15日から同22日までの間に点検口4口の修理工事をそれぞれ発注したが,その際にも,発注者は原告補助参加人であり,Uの了解を得ていると述べた。

イ 本件浴槽工事の代金は,1基当たり7万9000万円(消費税抜),点検口の補修の代金は,1口当たり3000円(消費税抜)であり,これらの代金の支払を受けられなかったことにより,原告は,合計1734万9150円(消費税込)の損害を受けた。
また,原告は,被告の不法行為により,本訴提起することになり,弁護士費用として180万円の支払を余儀なくされ,同額相当の損害を受けた。

ウ 仮に,被告が故意によって原告を騙したのではないとしても,被告は,自ら原告補助参加人から本件浴槽工事の発注を受けており,原告補助参加人が原告に発注するはずがないことを知りながら,原告補助参加人宛の見積書を作成するように原告に指示するなど,被告には,原告が発注者を誤信したことについて過失がある。
(原告補助参加人の主張)
原告補助参加人は,エプロン部分及びカウンター部分を含む浴槽のコーティング工事を被告に発注しており,原告補助参加人が原告に発注したことはない。Uは,原告から見積書を受け取ったことはないし,減額を要求したこともない。

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